漆の木 について
樹皮に深い傷をつけると、真っ白な樹液がじわっとうきでてきます。
成長過程では、下草が生えないように大切に育てられます。
掻きとられた漆を「生漆(きうるし)」と言います。
主成分はウルシオールと言い、ゴム質,含窒素物(唐蛋白)、および水分で構成されています。この水分が少ない漆が良質のものとされます。一般にベトナムなどの東南アジアの漆より日本産のほうが水分が少なく良質とされています。
この生漆は、空気に触れると、ゴム質中に含有されるラッカーゼと呼ばれる成分との酸化反応により参加し、茶褐色になります。
その後いろいろな過程を経て、透明になっていくのですが、全くの透明ではなく飴色(茶褐色)が残ります。白木をそのままの色でコーティングできるといいなとわたくし、店主は思っています。
(参考文献:」うるし光沢の美 小磯稔著 新潟日報事業社