第40回日本伝統漆芸展

今回、店主の地元である会津若松市で開催されました。
最終日の本日2023年4月23日は人間国宝の室瀬和美さんの紹介ビデオとご本人の講演があり、漆器の奥深さを改めて知ることができました。
室瀬さんは、岩手県浄法寺に工房を構え、なんと漆掻きもなさることを知り、驚愕しました。また、美術品の修復作業に関わることもあって、先人たちが使用した金粉が現在より粒子が荒くて、それによって豊かな表現が生まれていることを知り、ご自分でも粒子の荒い金粉を作られるそうです。
更に、漆が1万年前から土器に塗られていて、それが今も残っていること。ご友人でもあるスキーヤーの三浦雄一郎氏が80歳でエベレスト踏破に挑む際、食べ物の保存方法について相談され、熱伝導率が低く、外気の気温に左右されない漆器の特徴を説明し、それを持参してもらい、エベレスト踏破に一役買ったと大変感謝された逸話などを披露されました。
日本に持ち帰ったその漆器は、ザラザラした雪で洗ったりしたので表面は少し傷ついてはいたがそれ以外の損傷がなかったそうです。
室瀬さんの飾らないお人柄と、説得力のあるお話に引き込まれました。

漆芸作家・重要無形文化財保持者の室瀬和美さんによるレクチャー

当店でも取り扱いのある、地元 喜多方市の漆芸作家 佐藤達夫さんと室瀬和美さん

受賞作と佐藤達夫さん

  • 漆芸
  • 乾漆蒔絵箱「薫」

  • かんしつまきえはこ「かおる」
  • 佐藤 達夫
  • さとう たつお
  • 第40回日本伝統漆芸展(令和5年)

第40回日本漆芸展のHPはこちら。
第40回日本伝統漆芸展-公益社団法人日本工芸会 (nihonkogeikai.or.jp)